Base などのデータベースアプリケーションでは、まず初めにテーブルを作成し、どのような種類のデータを扱うのか設定する必要があります。
この辺が Excel や Calc などの表計算ソフトとは異なる点です。表計算ソフトなら設定無しに、すぐにデータを入力できますよね。
表計算ソフトを使い慣れた人には、不便に感じると思いますが、データ型をきちんと設定することで、データを効率的に保存できたり、適切な値が入力されているかチェックすることができるのです。
使っていくうちに、データベースのメリットが、どんどんわかるようになるので大丈夫です。
以下の手順は OpenOffice.org と StarSuite のどちらの Base で行なってもかまいません。
【1】Base を起動して、前回作成した「test.odb」を開きます。
*ダブルクリックでも開けます。
【2】データベースファイルウィンドウが開きました。
*この画面が起点になり、各種操作を行なっていきます。
【3】「テーブル」アイコンをクリックします。
【4】タスクの「デザイン表示でテーブルを作成」をクリックします。
【5】テーブルデザイン画面が表示されました。
【6】フィールド名に半角で「PREF_CD」と入力します。
*フィールドは表計算ソフトの列をイメージしてください。
【7】フィールドの種類は「 整数[INTEGER] 」を選択します。
【8】1行目は以下のようになります。
【9】2行目は、フィールド名に半角で「PREF_NAME」と入力します
*フィールドの種類は「 テキスト[VARCHAR] 」のままにします。
【10】PREF_NAME の行を選択し、長さに半角で「10」と入力します。
*「長さ」とは、入力できる最大文字数のことです。
【11】PREF_CD の行をマウスで右クリックし、「プライマリキー」を選択します。
【12】プライマリキーが設定されました。
*プライマリキー(主キー)とは、レコードを特定するもので、重複しない値です。通常は数値の連番を使うことが多いです。
【13】ここまでの作業を「保存」します。
【14】テーブル名に「T01Prefecture」と入力し、「OK」ボタンをクリックします。
【15】テーブルが保存されました。保存されるとタイトル名が変わります。
【16】テーブルデザイン画面を閉じます。
【17】データベースファイルウィンドウに、作成したテーブルのアイコンが表示されています。
【18】データベースファイルウィンドウを閉じます。
【19】変更を保存するメッセージが表示される場合は、「保存」ボタンをクリックしてください。
テーブル作成は、大体今回のような手順になります。あとはフィールドの数が増えるだけです。
【解説】
(1)フィールドは表計算ソフトの列にあたります。「1列」ごとにフィールドを「1行」設定していくような感じです。実際にデータを入力する画面では、表計算ソフトと同じように列になるのですぐにわかります。
(2)フィールドの種類とはデータ型のことです。保存するデータに合わせて設定します。
(3)整数[INTEGER] の範囲は -2147483648 ~ 2147483647 の整数です。範囲を超えた数値を入力すると循環します。実際に入力してみるとわかります。
2147483647 の次は -2147483648 になる
-2147483648 の次は 2147483647 になる
OpenOffice.org BASIC の変数とは、範囲が異なるので注意してください。
Integer型 -32768~32767の整数
(4)テキスト[VARCHAR] は可変長の文字列です。初期値では 50 に設定されていますが、それより短い場合は容量が自動的に小さくなるので、そのままでもかまいません。長さを設定すると入力する文字数を制限することができます。
(5)プライマリキーについても、実際にデータを入力するとわかりますので、安心してください。プライマリキーを設定したフィールドには、同じ値を入力できなくなります。